概要
大手メディアエージェンシー「Hearts & Science*」は、クライアントのメディアへの投資と幅広いサステナビリティの目標が一致するように取り組んでいます。大手グローバル金融機関が、広告関連の二酸化炭素排出量の削減を目指していた際、エージェンシーが、Index Exchangeと協力してメディアバイイングの戦略を見直すことにしました。目標は、キャンペーンパフォーマンスを損なわず、二酸化炭素排出量が多い無駄な在庫を削減することでした。
透明性の高い、よりサステナブルな広告エコシステムは、環境に大きな変化をもたらします。Scope3*の調査では、プログラマティック広告は、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、オーストラリア全体で毎月215,000MT(メトリックトン)の二酸化炭素を排出していることが明らかになりました。さらに、ウェブサイトは、他の業界と比較し排出量は2倍多いです。マーケターが、これらのサイトへの広告予算の割り当てを見直した場合、一か月当たり33,500MTの二酸化炭素排出量を削減できます。
ソリューション
Hearts & Scienceは、徹底したインベントリと品質基準を定めるIndex Exchangeと連携し、クライアントのディスプレイキャンペーンを実施することにより、サステナブルな広告の実現を目指しました。Index Exchangeでは、当社のエクスチェンジ上の各サイトを審査し、広告詐欺を防ぎ、MFAを排除、ブランドセーフティと広告在庫の品質を確保しています。
また、Scope3との戦略パートナーシップを通して、Hearts & Scienceは、Green Media Product(GMP⁺)インベントリパッケージにアクセス可能になりました。このインベントリパッケージは、二酸化炭素排出量が少ない在庫を優先し、自動的に効率性の低いメディアをブロックすることで、高品質なサステナビリティ広告を保証します。
Scope3の排出量モデルは、IAB Tech LabのグローバルプレースメントID(GPID)フレームワークを使用し、非常に詳細な、プレースメントごとのインサイトを提供します。広告プレースメントの二酸化炭素排出量に影響する、リフレッシュレート、遅延読み込み、その他効率性に関連する要因を把握します。このデータ駆動のアプローチを利用し、Hearts & Scienceは、パフォーマンスを低下させることなく、メディアミックスを再調整できました。
成果
4週間以上にわたるキャンペーンで、Hearts & Scienceは、二酸化炭素排出量の大幅な減少に加えて、飛躍的なパフォーマンスの改善も確認しました。早期に成功を確認したことにより、途中でキャンペーンの予算を倍増し、その後、今後有効化するための戦略を見直しました。今回の事例は、サステナビリティと高いパフォーマンスは同時に達成できることを証明しました。
実績:
- CPL(ランディングページ表示単価)70%削減(前キャンペーンと比較)
- 1インプレッションあたりの二酸化炭素排出量51%削減(オーストラリアのベンチマーク比較)
- ビューアビリティ13%向上(前キャンペーンと比較)
- クリックスルーコンバージョン56%向上(前キャンペーンと比較)
「このような結果が、CO2低排出メディアソリューションの活用を後押ししてくれます。このキャンペーンは、私たちのパフォーマンスの期待値を超え、クライアントのCO2排出量削減にも役立ちました。お互いにとってメリットがあります。」
– Hearts & Science
最高デジタル・イノベーション責任者 アシュリー・ウォン
GMP+インベントリパッケージが、二酸化炭素排出量削減、サプライ効率改善、高いキャンぺーンパフォーマンス維持にどのように役立つか、お気軽にお問い合わせください。
*リンク先は、英語のページです。
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